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2019-12-20 17:37:00

2019年12月17日のマレーシアの英字新聞The Starの第2面に、マハティール首相の国民へのメッセージが載っていました。タイトルは「毎日、新聞を読もう!」ですが、内容は、新聞を読むことを出発点として、自己管理、そして肥満は万病の素なので、食事制限をすべき、と話が展開しています。

 

(記事の翻訳)

マハティール首相が国民に対して、頭脳の明晰さを保つために新聞を毎日読もうと呼び掛けた。

 

マハティール首相は、「話をしたり、演説をしたりする時に、読む習慣を身につけていると、単語やフレーズが即座に浮かんでくるだけでなく、別の表現で言い換えたりすることも容易にできるものである。しかし全く読む習慣がない人は、言葉に詰まってしまうようなことがしばしば起こる。新聞を毎日読むことで、頭脳を明晰に保つことができ、単語やフレーズがスッと出てくる助けになる。また高齢になると、昔のことはよく思い出せるが、最近のことが思い出せないということはよくあることだ。しかしそれも読むことを続けることで、状況を改善することができる。」と述べた。

 

94歳の現役首相は、多くの人から繰り返し、「どうして、その年齢で、頭脳明晰さを保ち、過酷な仕事を続けることができるのでしょうか?」と質問される。マハティール首相は「自分でもその科学的な理由はわからない。私に言えることは、30年前に心臓を患ったが、その後、生命を縮めるような大病を患わなかったことが理由の1つかもしれない。そして自己管理を厳しくすることが、健康で長く生きることのできる理由の1つだと思う。」と言った。

 

「良い食習慣が健康にとっては最も大切なことである。人は食べるために生きるのではなく、生きるために食べなければならない。成長期を除いて、人間の身体はそんなに多くの食物を必要としていない。必要以上の食べ物を食べてはいけない。肥満は食べ過ぎが原因である。特に子供の肥満は親の溺愛が原因だ。子供には甘いものや炭水化物を控え、果物や野菜を食べさせるべきだ。

 

また40歳を超えると、肥満の問題が顕在化してくる。その年齢になると、多くの人が経済的に豊かになり美味しい食べ物をたくさん食べることができるようになる。たくさん食べると胃が拡張し、拡張した胃はさらに多くの食べ物を必要とするようになる。そして肥満で大きくなった身体に血液を循環させるために、心臓は血圧を上昇させ、肥大する。肥満は、心臓、肝臓、腎臓、脾臓などを過労状態とし、それが疾患を誘発し、人の寿命を短くする。」と述べた。

 

(諸江の一言)

マレーシア人は日本人に較べると「読む」ということには積極的ではありません。新聞さえも読まない人がたくさんいます。その原因は家庭環境、学校教育にあるのかもしれません。

 

マハティール首相の健康論は至極最もで、しかも自分自身を実例としているので反論のしようがありません。マレーシアでは40歳を超えてますます食欲が拡大している男女がたくさんいるのも事実です。皆がたくさん食べているのだから、自分もたくさん食べても怖くないという心理状態になっているのかもしれません。

 

しかしマレーシアでは、アルコールを飲まないイスラム教徒だけでなく、中国系やインド系でも、多くの人々が酒類を日本人のようには飲まないので、アルコールについては健康的な国と言えると思います。