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マレーシアの労務に関する質疑応答
2026.4.16
(1)祝日の代休
(質問への回答の前提)
マレーシアの一般的な労働慣行としては、祝日に出勤した従業員に対する対応は以下のとおりです。
1. 月の基本給がRM4,000以下の従業員、つまり雇用法が適用される従業員には、
通常の勤務時間内、多くの場合8時間以下の労働に対して2日分の日給を支給する、と規定されています。(雇用法60D(3)(a))
また通常の勤務時間を超えた祝日の残業には時給の3倍を支給する、と規定されています。(雇用法60D(3)(aa))
通常はありないことですが、極端な例でいれば、祝日に1時間だけ働いても、2日分の日給が支給されることになります。
企業によっては、勤務時間x時給の3倍を祝日の出勤に対して支払うと就業規則に規定している事例がありますが、それは厳密には雇用法違反となる社内規定です。
2. 月の基本給がRM4,000を超える従業員、つまり雇用法が適用外で残業手当、休日及び祝日出勤手当が適用されない従業員には
なるべく早い機会に、できれば同じ賃金月に代休を与える、とすることが労働慣行として確立しています。それは休日出勤にも適用されます。
このカテゴリーの従業員に代休を与えるという規定は雇用法には書かれていません。また企業の就業規則に規定されていないこともあります。しかし代休付与の規定がないからと言って、祝日に出勤したこのカテゴリーの従業員に代休を与えないのは、労働慣行違反となり、そのような従業員が労働事務所に苦情申し立てをした場合、会社は代休を与えるよう命令されることになります。
(質問)
月の基本給がRM4000以下の従業員で祝日に出勤した本人が祝日手当ではなく、代休を希望した場合、代休を与えることは合法ですか。
(回答)
違法です。祝日手当は日給の2倍ですので、祝日出勤は2日分の労働がなされたと解釈され、それに対して1日の代休では、その従業員は1日分ただ働きをしたこと、つまり1日分の給与が支払われなかったことになるので、それは違法となります。通常そのような代休の希望には応える必要はありませんが、もし従業員がどうしても祝日の代休を取りたいという場合、祝日手当の2日分は規定通り支給し、休みたい1日を無給休暇として認めるという調整は可能です。